まず、回答として、「発音の仕方、つまりコツさえ分かれば、だれでも綺麗に英語の発音が出来ます」。

昔、海外営業の仕事をやってた頃、色んな人に、「英語の発音はきれいですね!どうすればあんなに上手にできるんですか?」と良く聞かれたことがあります。
その後、実際語学の講師として、乳幼児から大人まで様々な方に教えるようになった今、一つ思うのは、英語の場合、「発音の仕方、即ち、口の形や舌の動かし方などが分かれば、だれでもきれいに英語の発音が出来るようになる」ということです。

乳幼児の場合は、聴力が抜群のため、どんな音でも沢山聞けば自然にまねをし、「口や舌を動かしてみて、繰り返し練習していくうちに、『聞こえてきた』音にぴったりの『発音仕方』まで辿り着き」、それで発音仕方が定着し、綺麗な発音が出来るようになる、というのは経験から分かったのです。

しかし、大人の場合は、人間が使わない能力を切り捨てながらどんどん成長していくため、母国語以外の音を年齢と共に、聞く力も真似する力も弱くなってきます。最終的に母国語以外の音を聞き分けることが出来なくなり、全部同じように聞こえてしまうことになります。
(例えば、日本人にとっては、appleの”a”, busの”u”, hotの”o”,workの”or”, quietの”e”が全部『ア』に聞こえるらしいが、実はこれらは全部発音が異なるのです)。

音を聞き分ける力がないと、正確な音を耳で拾えなくなります。
また、声を出すということは、「口の筋肉を使う」や「舌を動かす」ことですので、口や舌をうまく動かせない、または口の形をうまく作れないとその音もきれいに発音できないことになります。
極端な例を挙げると、耳の聞こえない人はなぜ喋れないかというと、「耳が聞こえない」から、つまり、「音を拾えない」、「音が分からない」から、真似ができないので、「口や舌をどのように動かすか分からず、喋れない」ことになるといいます。
結局、音が拾えない⇒発音の真似ができない⇒喋れない……という負のスパイラルが発生し、最終的に英語が嫌いになったり、あきらめたりするようになる原因の一つになります。

この状況を打開するためには、大人の場合は、まず『発音の仕方を身につける』事からスタートすればよいと考えます。
「口や舌の動かし方」をマスターすれば、自分の口から出た音ですので、自分の耳でしっかり音を拾えて、音を聞き分ける力もついてきます。すると、そこから「発音が出来る」⇒「音が区別できる」⇒「聞こえる」⇒「喋れる」という正のスパイラルが生まれてきます。

ところで、英語の発音の仕方ってそんなに簡単にマスターできるものでしょうか?
はい。まず26個のアルファベットを正確に発音出来れば、大体の方は、問題なく習得できるはずです。
26個のアルファベットの発音は簡単だ!と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、実は、意外と難しいのです。

それでは、今度、アルファベットの発音について、触れてみたいと思います。

🌸

LINEで送る